特殊清掃は自分でもできる?注意点や業者に依頼すべき理由を解説

孤独死の現場やゴミ屋敷でも、程度によっては自分で清掃することもできます。ただし、感染症のリスクなどを考えると、基本的には専門の業者に依頼することをおすすめします。

どうしても自分で清掃する場合には、防護服やマスクでの感染症対策を徹底するようにしてください。

この記事では、特殊清掃を自分でできるかの判断基準や、特殊清掃の手順を解説します。そのうえで、特殊清掃を業者に依頼した方が良い理由と業者の選び方も説明していますので、特殊清掃を自分で行うか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

特殊清掃を自分で行うための条件

基本的に、特殊清掃は業者に依頼するのがおすすめです。ただし、孤独死から時間が経過していないケースや、ゴミ屋敷もそこまで進行していないケースでは、自分で対応できる場合もあります。

特殊清掃を自分で行うことができるか、判断基準には次のものが挙げられます。

  • 汚れの種類、程度
  • 悪臭の程度
  • 近隣の状況
  • 部屋の用途

孤独死の現場であっても、亡くなってからの時間が経過しておらず、血液や体液の範囲も狭い場合には、自分でも清掃できる可能性があります。ただし、血液からの感染症には十分に注意が必要です。

悪臭が酷い場合については、自分で消臭するのは難しいでしょう。特に、悪臭や近隣にまで及んでいる場合や、特殊清掃のあとに部屋を住居として利用する予定がある場合には、特殊清掃業者に依頼して、徹底的な除菌・消臭を行うべきです。

特殊清掃を自分で行う際の手順

特殊清掃を自分で行う場合には、次の手順で行います。

①防護服・清掃道具・洗剤などを準備する
②防護服を着用する
③特殊清掃を実行する
④現場以外の部屋の掃除を行う

特殊清掃をしっかり行うには、特殊清掃そのものだけでなく、事前の準備や事後の片付けも重要です。順番に流れを見ていきましょう。

①防護服・清掃道具・洗剤などを準備する

自分で特殊清掃を行うには、道具の準備が必要です。準備すべき道具には、次のものが挙げられます。

  • 防護服
  • マスク
  • ゴム手袋
  • 長靴
  • ゴミ袋
  • 消毒剤
  • 洗剤
  • 殺虫剤
  • 消臭剤
  • スポンジ
  • 雑巾

特殊清掃の現場には感染症の危険もあるため、完全防備が必要です。さらに、汚れや悪臭に合わせて、消毒剤、洗剤、消臭剤などを使い分けなくてはなりません。

これらの道具をイチから揃えるだけでも大変な作業となります。特殊清掃に必要な道具をセット販売している業者もあるので、気になる方は検索してみると良いでしょう。

②防護服を着用する

特殊清掃の現場では、防護服で体を守るだけでなく、ゴム手袋や長靴で手足を守り、マスクで直接空気を吸い込まないようにするなど、完全防備が必要です。

孤独死の現場では、血液から感染症に感染するリスクがありますし、ゴミ屋敷では散らかったゴミを踏むなどして怪我をしてしまう可能性があります。

血液から感染する感染症には、エイズやC型肝炎などの完治が難しい病気も含まれます。十分な対策なしに特殊清掃を行うと、感染症によって一生を台無しにしてしまう可能性すらあるのです。特殊清掃を自分で行う場合には、完璧な装備で望んでください。

③特殊清掃を実行する

特殊清掃を始める際は、部屋の全体的な消毒作業から始めてください。空気からの感染症を防ぐには、遺体や血液などはもちろんのこと、部屋全体に消毒剤を噴射して、十分に消毒剤が効いたあとで作業を始めるようにしましょう。

特殊清掃の現場で特に取れにくい汚れは、血液と体液です。血液の主成分はたんぱく質、体液の主成分は油なので、それぞれの汚れに対応して洗剤を使い分けるようにしてください。たんぱく質には、重曹やハイター、油汚れにはマジックリンやウタマロなど、市販の洗剤も多数販売されています。業者が使用する専用の洗剤が手に入る場合には、そちらを使用するのが最も効果的です。

ウジ虫やハエが大量発生している場合には、害虫駆除もしなくてはなりません。

特殊清掃の現場で最も頭を悩ませるのは、悪臭です。特に、死臭は時間が経つほど強力になって、部屋中の家具や建材、ホコリなどに染み込んでしまいます。悪臭対策には消臭剤やオゾン噴射が効果的ですが、市販の消臭剤では効果も弱く散布も不十分となり、臭いがいつまでも取れないケースも多いです。悪臭が酷いときには、リフォームや一部解体作業が必要となる場合もあるため、自分で作業を進めるのは難しいでしょう。

④現場以外の部屋の掃除を行う

特殊清掃は、現場の清掃を行えば完了という訳にはいきません。特殊清掃の現場から発生した悪臭は、家屋全体に広がります。

現場での作業を終えたあとは、現場以外の部屋についても消毒、消臭などを徹底して行うようにしましょう。

特殊清掃は、作業のやり残しがあると、いつまでも臭いが取れずに時間が経つと臭いが復活してしまいます。

特殊清掃を業者に依頼すべき理由

特殊清掃を自分で行う際の手順について解説してきましたが、基本的に特殊清掃は業者に依頼すべきです。

ここでは、特殊清掃を業者に依頼すべき4つの理由を解説します。

①感染症の危険

特殊清掃の現場には、血液や体液からの感染症の危険があります。病気の方が孤独死した現場では、完治しない重篤な感染症にかかる危険もあるため、特殊清掃は一般の方にはおすすめできない作業です。

②市販の洗剤では殺菌が不十分

血液や体液が床や壁紙に染み込んでしまった場合には、市販の洗剤では殺菌が不十分です。表面的には汚れが落ちていても、内部が殺菌し切れていないために、病原菌が残り続ける可能性もあります。

十分な殺菌ができていないと、感染症のリスクを排除できないため、市販の洗剤で作業を行うのはおすすめできません。

③近隣の苦情を受ける危険がある

特殊清掃の現場での悪臭は、市販の消臭剤で対応するのは非常に難しいです。害虫が大量に発生した場合についても、全てを駆除するのは大変な作業となるでしょう。

悪臭や害虫は、放置しておくと近隣から苦情を受ける可能性も高いです。悪臭や害虫を徹底的に排除するためには、専門の業者を利用するのをおすすめします。

④精神的に大きなダメージを受ける

特殊清掃は、精神的にも大きな負担がかかる作業です。特に自分の親族が亡くなった現場での清掃作業は、言葉では表せないほどの苦痛を伴う作業となるでしょう。

特殊清掃現場での光景や臭いは強烈なため、その場限りではないトラウマとなってしまう可能性もあります。精神的な負担を軽くするためにも、特殊清掃は業者に依頼するのが安心です。

特殊清掃業者の探し方

特殊清掃業者を探す際には、インターネットで口コミが良く、会社情報もしっかりとした業者を選ぶようにしましょう。インターネットで情報が見つからない業者は、トラブルがある度に名前を変える悪徳業者の可能性もあります。

評判の良い業者を見つけたら、複数の業者で相見積りを取るとさらに安心です。特殊清掃の料金は、業者ごとに差があるケースも少なくありません。見積りの金額だけでなく、作業内容も比較して、ベストな業者を選択するようにしましょう。

見積りを取る際には、追加料金が発生する可能性があるかを確認するのも忘れないようにしましょう。安い見積りで依頼を受けて、作業後に追加料金を請求するのは、悪徳業者の典型的な手口です。

まとめ

血液や体液などの汚れが軽い場合を除き、特殊清掃は業者に依頼するのがおすすめです。もしも、特殊清掃を自分で行う場合には、防護服やマスクでの自己防衛と、消臭剤や洗剤の使い分けによる徹底的な清掃を心がけてください。

MIND株式会社では、特殊清掃の見積りをお受けしております。特殊清掃を自分で行おうかと迷っている方も、見積りだけでもお気軽にお問い合わせください。追加料金なしの見積りを心がけておりますので、安心価格でご利用いただけます。

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この記事を書いた人

MIND株式会社のアバター MIND株式会社 代表取締役

遺品整理、特殊清掃の際には、ご遺族・ご親族さまの立場に立ち、心に寄り添い、残された品々を丁寧に適切に扱うことを信条としています。

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