孤独死した人の部屋にある5つの共通点とは?

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孤独死した方の8割が「セルフネグレクト」

孤独死した方にはいくつかの共通点があります。特に大きな共通点としてはセルフネグレクトがあります。セルフネグレクトとは、生活や生きていく意欲を失い、何をする気力も起きないといった状態に陥ることです。

セルフネグレクトは、孤独死する人の特徴の一つでもあるゴミ屋敷を作り出してしまう人にも見られます。

以下のような症状が見られる場合はセルフネグレクトの可能性があるため注意しましょう。

  • 住んでいる環境が不潔な状態になっている
  • 捨てられないものが多い(ゴミなども含む)
  • 栄養不足で不健康気味
  • 外部とのコミュニケーションが苦手
  • お風呂に入っていない

また、この状態になってしまうとほとんどの方が家族や友人などの周囲の人への助けも求めなくなってしまいます。実際に孤独死した方の8割がセルフネグレクト状態だったという結果も。

ただこのような方は最初からセルフネグレクトになっていた訳ではありません。
セルフネグレクトになってしまう原因としては以下のようなものが挙げられます。

  • 認知症などの精神疾患
  • 家族や友人などの親しい人との死別
  • 家族や地域などからの孤立
  • 会社のリストラ
  • 経済的に生活が厳しくなる、生活保護を受ける

このように会社を急にやめることになり、家族から孤立したり、生活が厳しくなったりした場合や、親しい人との死別などがきっかけでセルフネグレクトになってしまう方もいます。

孤独死した人の部屋にある共通点

先ほど解説したようにセルフネグレクトの状態から抜け出せずに残念ながら孤独死してしまった方の部屋には共有点があります。

具体的には孤独死の現場には以下のような共通点があります。

  • ゴミ屋敷状態になっている
  • 自炊しない、コンビニ飯がほとんど
  • 趣味がない・趣味が偏っている
  • 日光が入らない・カーテンが開けられていない
  • 万年床(まんねんどこ)

このような状態からもセルフネグレクトになっていたというのが伺えます。

以下でそれぞれの状態について詳しく解説していきます。

ゴミ屋敷状態になっている

孤独死の現場の共有点の1つ目はゴミ屋敷状態になっているという点です。

孤独死をしてしまった方の部屋は食べ物や生活用品などのゴミが部屋中に広がっており、歩けない状態になっていることも少なくありません。ゴミ屋敷といわれるレベルまで到達してしまっているケースもあります。

なかには、入り口からの通路はすべてゴミで埋め尽くされており、孤独死してしまった方は部屋の奥の布団で亡くなっていることも。そのような場合は布団以外の周りはすべてゴミで埋め尽くされており、ほとんど布団の上で生活していたのがわかる状態です。

実際にゴミ屋敷のようなゴミに囲まれている状態が続くとさらにストレスを感じるようになり、気力を失うことにもつながるといわれています。

何らかのきっかけでセルフネグレクト状態になり、ゴミが溜まることでさらに強いストレスを感じてゴミ屋敷を作ってしまう。そしてこのような方が最終的に孤独死してしまうのです。

自炊しない、コンビニ飯がほとんど

孤独死する方は、自炊をせずにコンビニで購入したお弁当やお惣菜を食べて生活しているというのも特徴の一つです。

セルフネグレクトの状態やゴミ屋敷の状態が続くと動く気力がなくなってしまうため、基本的に自炊はせず、コンビニ飯がほとんどになります。

また、気力がないため食べたあとのゴミや食べかすもそのまま部屋に置いてしまいます。特に夏はそのまま置いておくと生ゴミが腐って悪臭を出すため、虫も集まってきます。

そのため、孤独死された方の清掃をするとカビや悪臭はもちろん、ゴキブリやハエなどの虫もたくさんいることがよくあります。

このように周りに自炊をせず、コンビニ飯ばかり食べていて部屋がゴミ屋敷に近づいている人がいれば気にかけるようにしましょう。

趣味がない・趣味が偏っている

3つ目の孤独死した人の部屋の共通点は趣味がない・趣味が偏っているという点です。

趣味はストレスを解消したり心の安定を保ってくれたりします。コミュニケーションが苦手な人でも趣味があれば共有の話題でコミュニケーションを取れるため、社会的に孤立してしまうのを防げます。

しかし、孤独死している人の部屋を見ると趣味がまったくないような部屋だったり、逆に趣味が1つに偏っている部屋だったりすることも。

趣味がないことで周りとの接点がなく、気力がなくなって様子がおかしくなっても助けを求められない・周りに気づいてもらえないという状態が続き孤独死につながってしまうこともあります。

日光が入らない・カーテンが開けられていない

日光が入らない部屋やカーテンを開けていない部屋で生活しているのも孤独死しやすい人の特徴です。

基本的に人間は朝起きて夜寝るというサイクルで生活をしており、無意識のうちに日光によって体内時計を整えています。

朝を迎えたにも関わらず日光が入らない状態になっていたり、カーテンを開けずに生活したりすると日光を浴びる機会が減るため、体内時計が狂いやすくなります。

その状態が続くと精神的なストレスがたまったり、不健康な生活になってしまったりするため大きな悪影響を与えます。不健康な生活が続くと病気になりやすくなり、そのまま孤独死につながってしまうことも。

日光を浴びることが少ない方は注意が必要です。

万年床(まんねんどこ)

万年床とは、床に布団を敷いたままの状態のことです。孤独死した人の部屋はこの万年床の状態になっているケースも多くみられます。

布団を敷いたままにすると湿気や菌がたまりやすくなり、ダニやカビも発生しやすくなるため、体に悪影響になります。

また、孤独死した部屋はゴミが散乱していたり、カーテンを開けないで生活していたりするといった特徴もあるため、さらに生活環境は悪くなるでしょう。

すべての条件がそろってしまうと、孤独死した部屋の入り口からゴミが溢れかえっており、湿気が多くジメジメしている状態で、布団の上で亡くなっているというケースもあるのです。

孤独死しない、孤独死させないために必要な対策

ここまで孤独死した人の部屋にある共通点について解説していきました。セルフネグレクトや孤独死する人の特徴に当てはまっている方は、自分で孤独死しない対策をとることが大切です。

  • こまめに連絡をとる
  • 定期的に外出する用事を作る
  • 見守りサービスを活用する

それぞれどのような対策なのか細かく解説していきます。自分だけではなく周りに少しでも気になる方がいればこれから紹介する対策を参考に行動してみましょう。

こまめに連絡をとる

1点目はこまめに連絡をとることです。
近年、子供が結婚して家を出たことで一人暮らしをしている高齢者がたくさんいます。子供に迷惑をかけたくない気持ちもあることからなかなか自分から連絡しない方も多いでしょう。

しかし、やはり困ったときは連絡できる家族に頼るのが一番です。自分からでもこまめに連絡をとるようにしましょう。また、一人暮らしをしている家族がいる人も積極的に連絡をするようにしてください。

家族だけではなく、趣味などに合わせたコミュニティに所属して友人と連絡をとるようにしたり、SNSなどを使って孤立するのを防いだりするのもおすすめです。

ただし、何か一つにのめり込みすぎてしまうのも注意が必要なため、バランスを考えて周りの人と連絡をとるようにしましょう。

定期的に外出する用事を作る

2点目は定期的に外出する用事を作るということです。

孤独死をしている人やセルフネグレクトの状態に陥っている人は、地域や家族とのコミュニケーションをとっておらず社会的な接点がない方もいます。

普段から外の人との関係性を築いておくことで孤独死の確率を減らせるため、趣味やボランティア、体操などの地域の活動に参加することで周りの人との関わりを増やしましょう。習い事など定期的に外出する理由をつけておくのもおすすめです。

見守りサービスを活用する

3つ目は見守りサービスを活用することです。見守りサービスとは一人暮らしの人が孤独死にならないように日常的に安否確認などの見守りをしてくれるサービスです。

具体的にはセンサーを使って安否確認をしてくれるサービスや郵便局員や配達員による安否確認サービスや、水道メーターを確認してまったく動いていないなどの異変を感じた際に連絡をしてくれるサービスがあります。

また、エアコンや電気機器などがしばらく使用されていない場合は、家族に連絡がいくような家電も増えてきました。

このような見守りサービスをうまく活用して孤独死を事前に防ぐのも一つの方法です。

まとめ

ここまでセルフネグレクトや孤独死した人の部屋の共通点、孤独死をしないための対策などを解説してきました。

孤独死をしている人の8割が何かがきっかけで気力がなくなってしまうセルフネグレクトになっています。また、孤独死をした人の部屋にはゴミ屋敷の状態になっていたりカーテンが開けられていないという共通点があることもわかりました。

孤独死をしない、させないためには以下のような対策が考えられます。

  • こまめに連絡をとる
  • 定期的に外出する用事を作る
  • 見守りサービスを活用する

自分や周りの人に少しでも思い当たることがあれば、事前に対策をとって孤独死を防いでいきましょう。

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この記事を書いた人

MIND株式会社のアバター MIND株式会社 代表取締役

遺品整理、特殊清掃の際には、ご遺族・ご親族さまの立場に立ち、心に寄り添い、残された品々を丁寧に適切に扱うことを信条としています。

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