物を溜め込んでしまう認知症の祖母が一人で暮らす実家の片付けの話

80歳を過ぎるまで現役で美容師をしていた祖母だったが、85歳になる前についに店を閉めた。店を畳んでから認知症の症状が見られるようになった。ぼちぼち実家の片付けや整理整頓をしなければ、後々大変なことになると思ったのか、母と母の妹である叔母で話し合いがおこなわれた…

実家の片づけ

この投稿は、弊社への遺品整理業務のご依頼者様のプライバシーを保護するために、ご依頼の内容を個人が特定できないように物語の形式でお伝えしています。文章自体は創作ですが、ご依頼の背景にある状況は実際の複数のケースを元にしています。

もうお腹いっぱいだ。

認知症…

私の祖母は美容師だった。
昭和初期の生まれだが、若い頃はピアスを開けてタバコをふかし、流行を追ってバリバリ働いていたそうだ。

当時の美容師は、髪のころだけでなく、結婚式や成人式、お正月のお参りなどの着付けやメイクアップも一手に請け負っていた。

そのため、祖母の家の2階には、祖母が若い頃に自ら作ったドレスや着物が所狭しと並べられていた。

「おばあちゃん、家を片付けようとすると嫌がるのよ」

最近の母の口ぐせだ。
80歳を過ぎるまで現役で働いていた祖母だったが、85歳になる前についに店を閉めた。それがきっかけとなったかどうかは定かではないが、店を畳んでから認知症の症状が見られるようになった。

東京都 八王子市の遺品整理現場 和室 作業前

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実家は祖母が一人暮らし…

祖父は、10年以上前に他界しており、祖母が戸建てでひとり暮らししていた。
もともと仕事人間だったというのもあり、家事があまり得意ではなく、現役時代から家の中は荒れがちだった。

それが、認知症が出始めてから更にひどくなり、まさしくゴタゴタという言葉がピッタリ当てはまるような状態となっていた。
私も時々祖母の家へ行くのだが、とくかくモノが溢れている。

買い物にいけば、家に潤沢にあるものまでどんどんカゴに入れてしまうし、気になる服飾品があるとすぐに買ってしまうのだ。
掃除が苦手な祖母の家には、モノが溜まっていく一方だった。

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問題は…

いい加減、ぼちぼち実家の片付けや整理整頓をしなければ、後々大変なことになると思ったのか、母と母の妹である叔母で話し合いがおこなわれた。

我が家から祖母の家までは車で3時間ほどかかるため、そう頻繁には通えない。
叔母は祖母の家のすぐ近くに嫁いだため、しょっちゅう祖母の様子を見に行ってくれているが、叔父の両親の介護で忙しく実家の片付けまでは手が回らない。

祖母本人は、口ぐせのように「終活したい、片付けたい」と言っているくせに、いざ母や父が掃除を始めると「勝手に家の中を荒らすな」とへそを曲げる。

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何も進まない片づけ

どうしようもないと半ば諦めていたようだったが、認知症の進行に伴って「まだおばあちゃんが色々分かっているうちに家の整理をしないと」という事態になった。
証券や通帳をはじめ、何か重要なものが出てきた時に祖母本人に確認できるうちに、ということらしい。

「でも、あの家の片付けでしょ? 数日かけたって終わんないよ、きっと」

母は暗い顔で父に本音をぶつけた。

「私だって仕事もあるし、リエ(叔母)だって介護で忙しいし、どうしたもんかね」

「うーん、いっそ業者に頼んで全部片づけてもらったら?」

父の提案に、母は浮かない顔だ。

「だっておばあちゃん、私たちが掃除するのだって嫌がるのに、他人なんか絶対許さないでしょ」

「でも、それじゃ結局何も進まないじゃないか」

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ネットで探す

祖母の家のことで頭を悩ませる両親の助けになりたくて、私はインターネットで業者探しを始めた。祖母が受け入れてくれそうな、寄り添って片づけをしてくれるような、そんな業者さんはいないかな、という気持ちで片っ端からホームページを見ていった。

業界最安値!とか
最短で伺います!とか
丸投げで大丈夫です!とか

そのような謳い文句の業者が目立つ中、『ただの片づけではなく心の整理作業』という文字が目にとまった。

遺品整理や生前整理、それから家のまるごと片付けや、清掃を請け負っているMINDという業者で、笑顔で映るお客さんとスタッフさんの写真が印象的だった。

読んでいくと、ちょうど祖母が暮らしているエリアが対象範囲に入っていることが分かった。

「ねぇ、お母さん、お父さん」

私は両親に呼びかけて、一緒にMINDのサイトを見た。

「へぇ、売れるものは買い取ってくれるんだって。ねぇ、お父さん、あの着物とか、年季の入った花嫁道具とかって値段がつくかな」

母は少し興奮して父に尋ねた。

「さぁ、どうだろうな。古いものだけど、俺には価値がよく分かんないからな」

父は答えを濁したが、買い取りサービスよりも寄り添う姿勢が気に入ったようだった。

「一度問い合わせてみるか」

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見積もり当日…

「嫌だよ、お断り。勝手に他人様を入れないでよ」

案の定、祖母は不機嫌極まりなかった。

MINDのスタッフさんが見積もりを取りに行きたいと言うので「母は嫌がると思うんですけど、すみません、先に謝っておきます……」と母が伝えていたが、私たちの予想は的中した。

ハラハラしながらスタッフさんを見ると、ニコニコと穏やかな笑顔を浮かべている。

「大丈夫ですよ。今日は、ご自宅の中を”もし”整理整頓させていただくなら、いくらくらいかかるかな、というお見積りだけで伺ったので。勝手にモノを持ち出したり、捨てたりしませんから、安心してください」

スタッフさんは丁寧に祖母に説明してくれた。

「それだって嫌だよ。だいいちね、家の整理に金なんて払って。勿体ないじゃないの」

祖母はブーブー文句を言いながらも、断固拒否というほどではなく、なんだかんだスタッフさんにスリッパを差し出した。

2階に上がり、着物やドレスを見たスタッフさんは声を上げた。

「わぁっ! すごいですね! これ、全部おばあちゃんが?」

「そうだよ。若い頃は何も無かったんだから、こうやって自分で仕立てたんだよ」

祖母は、なぜか嬉しそうに、まんざらでもない様子で、スタッフさんに着物やドレスの説明を始めた。

そして、スタッフさんは、祖母の前では決して「この着物を売る」とか「値段がいくらくらいになる」とは言わなかった。きっと祖母の気持ちを考えてくれたのだと思う。

祖母はMINDのスタッフさんを気に入ったようで、「あの人だったら任せてもいい」と言い出した。あれだけ頑なだったのに、何が起きたんだ!? と私たち家族は驚いたが、もしかしたら祖母の中では、大切な着物やドレスを認めてもらえたということがよほど嬉しかったのかもしれない。

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作業当日…

依頼日当日になると、担当のスタッフがやってきて、慣れた手つきで養生作業を進め、次々に家具や家電を仕分けていった。

「この家に残っているもので、ここに置いてあるもの以外は全て処分していただいて大丈夫です。買い取っていただけるものは査定してもらって、あとは処分の方向で」

そのように伝えると、売れるものと売れないものをあっという間に分けていき、査定スタッフが次々に値段をつけていった。

個人の思い出が詰まっているようなものや、高価な貴金属は、スタッフが我々家族のところまで持ってきて、本当に処分していいかどうか確認してくれた。

ほとんど「大丈夫です」と答えていたが、時々「あっ!それは確かに捨てたくないかも」と妻や娘が言って引き取ったものもあった。
アルバムとか手紙とか、そういうものだったが、本人たちにとっては大切な思い出が詰まった代物なのだろう。

「良かった~」

と言って嬉しそうな表情を浮かべる家族を見て、MINDさんに依頼して良かったな、という思いがじんわりと胸に広がった。

みるみるうちに片付いていく家を見ながら、家族で昔話に花を咲かせた。
両親の話題も出て、三世代で過ごした日々を懐かしく思った。

***

思い出の着物…

片付け当日は、私たち家族も参加した。
母と叔母が祖母に色々確認しながら進めるということで、私は自分が見つけた手前MINDさんの仕事ぶりをこの目で確かめたいという思いで、現場へ向かった。

祖母は、見積もりを出しに来た日とは打って変わってにこやかに業者さんを迎え入れ、丁寧に挨拶していた。

MINDのスタッフさんは、ひとつずつ「要る/要らない」を確認しながら作業してくれて、丁寧なのにスピーディーに家の片付けが進んでいった。

着物やドレスを売って換金しようという話は、実は祖母にはできていなかったのだが、祖母は既に分かっているようだった。
ふいに「ああ、そうそう、お着物なんだけどね」と口を開いた。

「辻が花の振袖だけは残しておいてほしいの」

あ……

辻が花という伝統的な模様の振袖は、私が成人式で着たものだ。
着付けは祖母がしてくれて、その時に「お母さんも叔母さんも、成人式の時にこれを着たんだよ」と話してくれたのを思い出した。

祖母にとって、大切な娘と孫が成人式で着た着物だけは、どうしても手元に置いておきたかったのだろう。

ドレスは型が古く、生地も傷んでしまっていたため、値段がつかないものが多かったが、逆に年季を感じるということで、写真館に寄付することになった。
着物は時代を問わずずっと着られることと、生地の傷みもほとんどなく、思いの外高い値段がついた。

***

実家の片付け作業が終わって…

結果的に、見積もり額の3分の2くらいの費用で収まった。
浮いたお金で祖母と一緒に食事をすると、例の辻が花の着物の話題から、美容師時代の思い出話を語ってくれた。

こうして元気に話す祖母の姿をいつまでも見ていたいと思いながら、家族で同じ時間を過ごして、思い出に触れることができて本当に良かったと感じた。
素敵な機会を温かく見守ってくださったMINDのスタッフさんには感謝でいっぱいだ。

***

MINDより

このお話は、ご依頼者さまとのやり取りを元にわかりやすくお伝えするために作成した物語です。

ですが、実は多くのご依頼者さまとの間で本当にあったお話でもあります。

ご実家の片付けを遠方に住んでいるご家族から依頼されることが増えています。

私たちにできることでしたら、どのような事でもお力になれるように頑張ります。
ご自宅の整理、ご実家の片付けなど、お気軽にお声がけください。

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ご自宅が仕事場の場合
ご自宅が仕事場を兼ねている場合は、収納されている荷物が一般家庭より多くなります。

仕入れた材料、完成して保管してある部品、型紙などの資料、経費などの保管書類など、

通常の片付けより作業量と不用品が多くなります。

ご自身で片付けるのにはハードルが高いと言えます。

そんな場合は、私たちをご活用ください。
まずは、ご相談ください。

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